LANケーブルや電気コードをネズミが齧る【配線の素材に誘引される】保護材と設置で5つの対策
【疑問】
ネズミによる配線被害を完全に防ぐ方法はあるの?
【結論】
金属製の保護材と適切な設置方法を組み合わせることで、確実に防げます。
ただし、保護材の継ぎ目や固定具の緩みには定期的な点検が必要です。
ネズミによる配線被害を完全に防ぐ方法はあるの?
【結論】
金属製の保護材と適切な設置方法を組み合わせることで、確実に防げます。
ただし、保護材の継ぎ目や固定具の緩みには定期的な点検が必要です。
【この記事に書かれてあること】
「また配線が齧られている…」そんな不安を感じていませんか?- ネズミによる配線被害は深夜0時から明け方4時がピーク時間帯
- 被害を放置すると漏電や火災の危険性が高まる
- 保護材の選択を誤るとかえって被害を誘発する可能性も
- 金属製やアルミ素材の保護材で完全防御が可能
- 配線の設置位置を壁から30センチ以上離すのが効果的
実はネズミによる配線被害は、放置すると漏電や火災の危険まで及ぶ深刻な問題なんです。
でも、なぜネズミは配線を齧るのでしょうか?
その理由は、配線の被覆材に含まれる柔らかい樹脂成分にあります。
この樹脂がネズミの歯の成長を促す効果があるため、本能的に齧ってしまうのです。
今回は、そんなネズミの習性を理解した上で、確実に配線を守る方法をご紹介します。
【もくじ】
配線被害の特徴と原因を知る
- ネズミが配線を齧る「本能的な習性」と理由!
- 電気コードとケーブル「被害の見分け方」と特徴
- 保護材なしの配線は「致命的な危険」に直結!
ネズミが配線を齧る「本能的な習性」と理由!
ネズミが配線を齧るのは、歯の伸びすぎを防ぐ本能的な行動なんです。「この配線、なんだか気になる」とネズミは考えます。
配線の被覆材に含まれる柔らかい樹脂成分が、実はネズミの歯の成長を促す働きがあるため、思わずかじってしまうのです。
まるで人間が爪切りで爪を整えるように、ネズミも歯を適切な長さに保つ必要があります。
その本能が配線被害を引き起こす原因となっているのです。
「歯がムズムズする」「何か硬いものを齧りたい」という衝動に駆られると、身近にある配線を見つけてガリガリと齧り始めます。
特に注目すべき点は、以下の3つです。
- 前歯が絶えず伸び続けており、1日に0.3ミリメートルずつ成長する
- 硬い物を齧ることで、歯の長さを自然に調整している
- 柔らかい被覆材は程よい硬さで、歯の調整に適していると感じる
「これは歯の手入れに丁度いい」と感じた配線を見つけると、繰り返し同じ場所に戻ってきて齧り続けるという習性があります。
電気コードとケーブル「被害の見分け方」と特徴
配線被害の跡には、ネズミならではの特徴的な形があります。被覆が斜めに切断され、中の銅線がむき出しになった痕跡を見つけたら、それはネズミの仕業と考えて間違いありません。
「まるでノコギリで切ったみたい」と感じるような跡が残るのです。
被害の特徴は場所によって異なります。
- 天井裏の配線は斜め45度の角度で齧られる
- 床下の配線は細かい歯形の跡が残る
- 壁際の配線は被覆が完全に剥がされることが多い
黒っぽい米粒大の糞や、油っぽい汚れ、細かい被覆の破片などがポロポロと散らばっているのが特徴です。
「これって何かな?」と思った時は、懐中電灯で照らしてじっくり確認してみましょう。
また、齧られた跡の表面はザラザラしており、歯形の方向が一定なのも特徴です。
これは、ネズミが同じ姿勢で繰り返し齧る習性があるためです。
保護材なしの配線は「致命的な危険」に直結!
むき出しの配線をネズミが齧ると、とても危険な事態を引き起こします。「大丈夫だろう」と放置すると、建物全体が危険にさらされる可能性があるのです。
被害を放置すると、以下のような深刻な問題が次々と発生します。
- 漏電による火災の危険性が高まる
- 通信障害で仕事や生活に支障が出る
- 建物全体の配線工事が必要になる
- 電気設備の故障で高額な修理費用が発生
天井裏や壁の中の配線が齧られると、ジリジリと被害が進行していきます。
「変な焦げ臭いにおいがする」と気付いた時には、すでに火災の一歩手前まで進んでいることも。
そして、一度被害を受けた配線は、ネズミにとって格好の目印となってしまいます。
「この場所にはおいしい配線がある」と学習してしまい、繰り返し被害が発生する悪循環に陥ってしまうのです。
被害を受けやすい場所と時間帯
- 天井裏と床下の配線が「標的になる理由」
- 深夜0時から明け方4時が「被害のピーク」に
- 壁際の配線から「被害が広がる」パターン
天井裏と床下の配線が「標的になる理由」
天井裏と床下の配線が標的になりやすい理由は、人目につきにくい場所だからです。ネズミはこの2つの場所を巣作りの最適地として選んでいます。
- 天井裏は温かく乾燥した環境で、配線の被覆材が巣材として利用されやすい場所なんです
- 床下は地面の湿気を避けられる高さにあり、住処として最適な環境になっています
- 両方とも人が近づきにくい場所なので、ネズミにとって安全な活動拠点になってしまうのです
- 配線が壁を伝って上下に通っているため、移動経路として使いやすい環境です
深夜0時から明け方4時が「被害のピーク」に
ネズミによる配線被害は、深夜0時から明け方4時までの間が特に多いのです。この時間帯は人の活動が最も少なく、家の中がしんと静まり返っているため、ネズミが安心して活動できる時間になっています。
- 夜中の0時頃から少しずつ活動を始め、むしゃむしゃと配線を齧り始めます
- 明け方の4時頃までがネズミの活動のピークで、がりがりと配線を集中的に齧ります
- この時間帯は人がぐっすり眠っているため、ネズミが警戒を解いて行動することができるのです
壁際の配線から「被害が広がる」パターン
配線被害は壁際から始まり、徐々に部屋の中へと広がっていくのが特徴です。ネズミは安全な壁伝いを好んで移動するため、まず壁際の配線から被害が発生します。
- 最初は壁に沿って這わせた配線を見つけ、ちょろちょろと様子をうかがいます
- その後、壁際の配線を齧る回数が増え、被害が少しずつ拡大していきます
- 慣れてくると部屋の中まで行動範囲を広げ、テレビやパソコンなどの電化製品周辺の配線まで被害が及んでしまうのです
被害の頻度と深刻度の違い
- 保護材ありvsなし!修理頻度の圧倒的差
- 電気コードvsケーブル!被害の受けやすさ
- 冬場vs夏場!被害が増加する季節性
保護材ありvsなし!修理頻度の圧倒的差
配線の保護材の有無で、修理の頻度に大きな差が出ます。保護材を設置していない場合は月に2〜3回もの修理が必要になりますが、適切な保護材を使えば年に1〜2回程度まで抑えられます。
「また配線が齧られている…」とため息をつく日々から解放されるのです。
保護材なしの配線は、まるで「いつでもどうぞ」と言わんばかりにネズミを誘っているようなもの。
被害を受けた配線の特徴を見てみましょう。
- 被覆が斜めに切断されている
- 銅線がむき出しになっている
- 周辺に細かい破片が散らばっている
- 齧られた跡に歯形が残っている
がりがりと齧る音も聞こえなくなり、点検時の不安な気持ちも解消。
保護材の効果は修理費用の面でも絶大で、年間の支出を8割以上も削減できるんです。
電気コードvsケーブル!被害の受けやすさ
配線の種類によって、ネズミの被害を受けやすさが異なります。被覆が柔らかい電気コードは、ネズミにとって格好の標的。
一方、外側が堅いケーブルは比較的被害を受けにくい傾向にあります。
「どうしてこんなに違うの?」その理由は被覆材の性質にあります。
電気コードの被覆には、ネズミの歯の成長を促す効果がある樹脂成分が含まれているんです。
被害の受けやすさを比較すると、こんな違いが見えてきます。
- 電気コード:被覆が柔らかく齧りやすい
- 通信ケーブル:被覆は硬めだが齧られる
- 同軸ケーブル:金属被覆で比較的安全
- 光ファイバー:硬質被覆で被害は少なめ
キッチン家電や照明器具など、身近な電化製品のコードが狙われやすく、一度の被害で機器全体の買い替えが必要になることも。
冬場vs夏場!被害が増加する季節性
ネズミによる配線被害には、はっきりとした季節性があります。寒い冬場は月に4〜5回も被害が発生するのに対し、暑い夏場は月1〜2回程度。
その差は実に3倍以上になります。
「寒さが厳しくなってきたら要注意!」まさにその通り。
屋外の気温が下がり始める11月頃から、ネズミの行動が活発になっていきます。
被害が増える理由はこれだけではありません。
- 暖かい屋内に住処を求める
- 寒さをしのぐため断熱材を巣材に使う
- エサを確保しようと侵入が増える
- 子育ての時期と重なる
この時間帯は家の中が静かで、ネズミが最も活発に活動する時間と重なるため、被害が集中しがちです。
5つの効果的な保護対策
- 金属製の保護管で「完全防御」を実現!
- 保護材の継ぎ目は「2重構造」で補強
- 壁から30センチ以上「離して配置」する工夫
- ペパーミントの香りで「寄せ付けない」環境作り
- アルミテープを巻いて「物理的な防護」を強化
金属製の保護管で「完全防御」を実現!
配線を守る最強の味方は、金属製の保護管です。ネズミの鋭い歯でも簡単には齧れない、頼もしい防具となってくれます。
「いったいどんな保護管を選べばいいの?」そんな疑問にお答えしましょう。
まず厚さが重要で、最低でも2ミリメートル以上の厚みがあるものを選びましょう。
材質は、アルミニウムやステンレスなどの硬い金属がおすすめです。
表面がつるつるしていて歯が立ちにくいものが理想的です。
選ぶ際のポイントは以下の3つです。
- 表面に凹凸がなく、なめらかな仕上がりのもの
- 継ぎ目をしっかりと密着できる構造になっているもの
- 錆びにくい素材で作られているもの
「余分に買うなんてもったいない!」と思うかもしれませんが、曲がり角や継ぎ目の部分で余裕を持って施工できるので、結果的に隙のない防御が可能になります。
取り付けた後は、がたがたと音が出ないようにしっかりと固定することが大切です。
振動や音は逆にネズミの興味を引いてしまい、「何かおいしいものがありそう!」と寄ってくる原因になってしまうからです。
保護材の継ぎ目は「2重構造」で補強
保護材の継ぎ目は、ネズミが最も狙いやすい弱点となります。そこで重要になるのが、継ぎ目を2重構造で補強する技です。
まず保護管と保護管の接合部分を5センチメートルほど重ね合わせます。
「これくらいでいいかな」という長さでは不十分です。
ネズミは意外としつこく、少しでも隙間があれば執着して齧り続けるんです。
継ぎ目の補強方法は以下の手順で行います。
- 外側の保護管に内側の保護管を差し込む
- 接合部分を専用の金具でしっかり固定する
- 継ぎ目の上からさらに補強用の金属バンドを巻く
- バンドの端部も隙間なく留める
直線部分より力がかかりやすく、また隙間も作られやすいため、より丁寧な補強が必要になります。
「ここまでやる必要あるの?」と思うかもしれませんが、むき出しの配線はネズミにとって格好の標的。
入念な防護が被害を防ぐ決め手となるのです。
壁から30センチ以上「離して配置」する工夫
配線の設置場所を工夫するだけで、被害を大きく減らすことができます。その決め手となるのが、壁から30センチ以上離して配置する方法です。
なぜ30センチなのでしょうか。
ネズミは壁づたいに移動する習性があり、壁際を這うように歩きます。
「安全な場所を確保したい」という本能が働くためです。
そのため、壁から30センチ以上離れた場所は、ネズミにとって警戒心が強まる空間となります。
具体的な設置のコツは以下の通りです。
- 天井付近なら梁から吊り下げて中空に配置
- 床付近なら専用の配線立てを使って浮かせる
- 壁面なら金具を使って突き出すように設置
- 角の部分は大きく弧を描くように迂回させる
さらに、配線と壁の間に空間ができることで、点検や清掃も楽になるというおまけの効果も。
目に見える場所に配線が出るのは見た目が気になるかもしれませんが、被害防止を考えれば十分な価値があるのです。
ペパーミントの香りで「寄せ付けない」環境作り
配線を物理的に守るだけでなく、香りで寄せ付けないようにする方法も効果的です。特に威力を発揮するのが、ペパーミントの爽やかな香り。
ネズミは鼻が敏感で、この香りを特に苦手としています。
使い方は意外と簡単です。
布切れやコットンにペパーミントの精油を数滴たらし、配線の周りに2メートルおきに設置します。
「それだけで効果があるの?」と思うかもしれませんが、ネズミの鋭い嗅覚を利用した賢い対策なんです。
効果を持続させるコツは以下の3点です。
- 2週間ごとに精油を染み込ませ直す
- 換気の良い場所では設置間隔を狭める
- 雨や水がかかる場所は防水容器を使う
最初は薄めて様子を見ながら、徐々に調整していくのがおすすめです。
アルミテープを巻いて「物理的な防護」を強化
保護管と組み合わせて使いたいのが、アルミテープによる防護です。金属の味と歯触りを嫌うネズミの習性を利用した、効果的な対策方法です。
巻き方のポイントは、しっかりと密着させること。
すき間なくぴったりと巻くことで、ネズミの歯が入り込む隙を作りません。
具体的な手順は以下の通りです。
- 保護管の表面の汚れを拭き取る
- テープを半分ほど重ねながら螺旋状に巻く
- 継ぎ目の部分は特に丁寧に密着させる
- 端部は折り返して処理する
しかし、アルミテープの金属質な手触りは、ネズミの歯にとって不快な刺激となります。
まるでアルミホイルを噛んだときのような不快感で、ネズミは本能的に避けるようになるんです。
テープは3か月に1回程度、点検して必要に応じて巻き直すことで、より確実な効果を維持できます。
注意すべき配線保護のポイント
- 軟質素材の保護材は「逆効果」になる危険性
- 保護材の固定が緩むと「2次被害」の原因に
- 複数の配線を束ねる際の「重要な注意点」
軟質素材の保護材は「逆効果」になる危険性
柔らかい素材の保護材を選ぶと、かえってネズミを引き寄せてしまいます。「これなら簡単に齧れそう!」とネズミに認識されてしまうんです。
実は柔らかい樹脂には、ネズミの歯の成長を促す成分が含まれています。
そのため、以下の保護材は絶対に避けましょう。
- 薄手のゴム製カバー
- 軟質ビニールチューブ
- 柔らかい発泡材
- 布製の保護材
「これで守れるはず」と思って設置しても、数日後には跡形もなく齧られてしまうことも。
保護材の固定が緩むと「2次被害」の原因に
保護材をしっかり固定していないと、思わぬ事態を引き起こします。ガタガタと振動する保護材は、ネズミの興味をそそってしまうんです。
「この音は何だろう?」という好奇心から、配線を集中的に狙われる原因に。
- 固定具の間隔が広すぎる
- ネジの締め付けが緩い
- 経年劣化による固定部のゆるみ
- 振動による留め具の外れ
30センチメートルより広くなると、たるみやすくなってしまいます。
複数の配線を束ねる際の「重要な注意点」
配線をまとめて束ねると便利そうに見えますが、実は危険がいっぱい。「すっきりまとまった!」と思っても、内側の配線まで十分な保護ができていないケースが多いんです。
- 内側の配線が直接接触
- 束ねすぎによる発熱
- 保護材の重なり不足
- 隙間からの被害
ネズミに齧られた際、被覆が剥がれた配線同士が触れ合うと、漏電や発火の原因になってしまいます。